プロセス

神社が瓦屋根の場合、上部は重く屋根を支える壁が少ないため、時間共にひずみ、傾きが発生します。中原神社もそうでした。しかし、予算の関係で完璧な耐震補強が出来ないため予算内でどこまでやれるかが1つ目の課題。部分工事のため、単純に補修工事をしてしまうとバンドエイドで張ったようにつぎはぎがハッキリしてしまいます。既存の状態と新しく改修した部分が違和感なく、どう馴染ませるかが2つ目の課題でした。※結果は動画を是非ご覧ください。
最近、メンテナンスが大変なためか神社廻りの木々を伐採して、まるで着ぐるみをはがされて裸にされたような神社があります。しかし中原神社は自然の中に溶け込んだ気持ちの良い場所です。拝殿と本殿との間の空間にいると言葉にはできない、大いなるものを感じてしまいます。良かったら一度訪れてみてください。
告白するのは恥ずかしいのですが、人生で一度だけラブレターを書いたことがあります。実は書いた場所がこの境内でした。工務店務めの頃この付近で工事があり昼休みをここで取りました。紅葉が美しい日で足もとの落ち葉見ていたら急に当時付き合っていた彼女（もちろん妻？）に衝動的にその落ち葉を添えて書きました。なぜ神社で恋文？そして十数年後その神社を工事させて頂くとは…人生って不思議ですね。